Made by MSCHF book
384ページ、400カラー図版、ハードカバー　英語
サイズ：21.3 x 28.0cm
税込価格：16,280円

手塚治虫のSF 漫画『鉄腕アトム』の赤いブーツにインスパイアされた「ビッグ・レッド・ブーツ」から、聖水を満たしたスニーカー「ジーザス・シューズ」、アート・バーゼルで利用者の銀行残高をランキングした「ATMリーダーボード」などの作品で知られる、ブルックリンを拠点とするアート・コレクティブ「MSCHF」を包括的に取り上げた一冊。 2019年、友人たちのグループとして設立されたMSCHFは、2週間ごとのプロジェクトリリースから始動。現在は25名のチームと数百万人規模のファンを持ち、時にはグローバルブランドやセレブとの協働、または対立を通じて注目を集めている。
本書『Made by MSCHF』では、彼らの作品を深く掘り下げるとともに、これまでの全プロジェクトを時系列でアーカイブ化している。例えばダミアン・ハーストのスポットプリントを購入し88個のスポットを切り取り個別販売した「Severed Spots」（2020年）、アニメ風デートシミュレーターで税金申告を可能にした「Tax Heaven 3000」（2022年）などの主要な作品を、共同創設者ルーカス・ベンテルとケビン・ウィーズナーによる解説、アーカイブ資料、製品写真、舞台裏の初公開画像と共に収録。
またアーティストのマウリツィオ・カテラン、デザインファーム「ペンタグラム（Pentagram）」のナターシャ・ジェン、美術評論家ブレイク・ゴプニック、アート法学者エイミー・アドラーらによる6つのエッセイを収録している。 表紙デザインは、本書の版元であるPHAIDON社の1950年代のミケランジェロのモノグラフからタイポグラフィを引用、MSCHFが2020年に発表した「MSCHF Wholesale」プロジェクトのブランドソックスの写真を組み合わせて構成するなど従来のアートブックの形式を覆す仕上がりとなっている。
SNSで話題となるプロジェクトが多いMSCHFだが、この分厚い「紙の本」はオンラインと現実の両方における彼らの文化的痕跡を明確に示す内容となっている。