¥77,000
Hilma af Klint: The Complete Catalogue Raisonné, Volumes 1–7
全1,569ページ、1,600カラー図版、ハードカバークロス装/スリップケース入り、英語
16.5kg
価格:70,000円+税
ヒルマ・アフ・クリント(1862-1944)の全作品を収録したカタログ・レゾネ全7巻ボックスセット。スェーデンの王立美術学校で学んだアフ・クリントは、生前は自然や人間たちに向けた精密な観察による自然主義的な作品で知られていましたが、没後美術界に衝撃を与えました。作家自身の遺言により死後20年間封印されていた抽象的絵画作品がその衝撃の中心でした。彼女はスウェーデン国内のみならず、国際的にも初期抽象芸術の地図を塗り替えた作家として「発見」されたのです。
7冊組のうちの最初の3巻『スピリチュアリスティック・ドローイング 1895-1910』、『神殿のための絵画 1906-1915』、『青い本』に収録された時期の作品は、彼女の抽象絵画の重要な出発点であり、後に彼女の最も重要なシリーズ「寺院のための絵画」につながる作品です。第4巻『パルシファルと原子 1916-1917』には2つのシリーズが収められています。『パルシファル』シリーズはアーサー王伝説に着想を得たもので、『原子』シリーズは宇宙の精神構造の探求と言われています。また1910年代末に、定規とコンパスを用いて抽象的なイメージを探求する小品絵画のシリーズが数多く制作され。これらは第5巻『Geometric Series and Other Works 1917-1920』に収められています。1922年、60歳になったヒルマ・アフ・クリントは、幾何学的なアプローチを完全に捨て、アントロポゾフィー運動に触発された水彩画を描き始めます。この時期の作品は、第6巻『晩年の水彩画1922-1941』に収録されています。そして最終巻の第7巻には風景画、肖像画、植物画、デッサン、そのほかの小作品が網羅されました。
ストックホルム近代美術館の前館長であるダニエル・バーンバウムは本書について次のように述べています。「このように刺激的な方法で繰り返されるさまざまなサイクル、モチーフ、シンボルを見るためにはカタログレゾネが必要です。ヒルマ・アフ・クリントの作品がどのように機能しているかを本当に理解したい人には、これらの本が必要なのです」