イアン・キア ドローイング展
「相阿弥プロジェクト モノクローム/Ian Kiaer: Soami project, monochrome」
会期:2024年9月18日(水)~10月20日(日)
会場:オン・サンデーズ&ライトシード・ギャラリー
協力:ALISON JACQUES
オン・サンデーズ&ライトシード・ギャラリーでは、この9月13日から開催される「北アルプス国際芸術祭2024」に参加しているイギリス人アーティスト、イアン・キアの個展を開催します。
『ゼロから何かを作るという考えは常に間違っている。作るということは、物質と対話することであり、誰かがすでに行ったこと(誰かによってつくられたもの)を受け取りそれを発展させることなのです』
イアン・キア
イアン・キアはロンドンを拠点に活動し、2004年テートブリテン美術館で開催された個展では、発砲スチロールの梱包材やお菓子の包み紙など、捨てられた日用品を用いながら、遥か遠く離れた未来の風景を表現し注目を集めました。
今回展示する作品シリーズ「相阿弥プロジェクト」は室町時代の絵師、相阿弥の作品に影響を受けています。墨や淡い色の絵具がしわしわの手漉き紙に染み込み、まるで過去の空間の中に密やかに描かれたポエムのように語りかけてきます。
大町市で開催される北アルプス国際芸術祭でキアが発表した作品は、国宝・仁科神明宮に隣接する森に、16世紀の絵師・相阿弥(ソウアミ)の水墨画を参照した巨大な作品を設置するというもの。
オン・サンデーズで展示される作品は、プロジェクトのための予備的な断片と位置付けることができます。しかし、これらの作品は、キアの作品の中でも最も繊細で壊れやすく、様々なテクスチャーやダメージの跡が残されています。薄い透明フィルムに影絵のような人物や建築の情景が交錯し、重なり合い、キアは私たちにその固有の可能性を再考するよう促します。
これらの作品に見られる、動き、もろさ、軽さはキアの作品の基礎的な要素であるだけでなく、その中心的な理論を形成するものでもあります。
<ライトシード・ギャラリーとは>
1991年、ワタリウム美術館初めての現代美術展「ライトシード」はスイスのキュレーター、ハラルド・ゼーマンを招聘しサイ・トゥウォンブリ、ヴォルフガンク・ライプ、ミシェル・ヴェルジューの3名の作品を展示し「光」を通じて世界とアートについて対話し交流しようと呼びかけました。光は超越的な物資としての側面と、人間精神のメタファーとしての側面を併せ持つ美術にとって最も普遍的で根源的な存在です。ワタリウム美術館がスタートするにあたってハラルド・ゼーマンが指し示した「精神のバミューダ・トライアングルであれ」という方向はいまもこの場所で息づいています。
Seedは種子、芽、起源、種である。
Seedなしでは生命はない。
Lightなしでは種子の発芽はない。
Lightなしではぬくもりもなく、
Lightなしでは生成も、精神もない。
Lightなしでは浸透してくる闇も、その闇の力を抑制したり、闇のファンタジーを浄化したりすることもない。
Lightなしでは絵画もない。
ライトシード・ギャラリーはその精神を受け継ぎ、光と光の生み出すものを探求することを目標として誕生しました。
- ギャラリー空間構成 -
階段右側に伸びる細長いスペースは、国内外の若手アーティストをはじめ、音楽や建築、デザインなど多様なジャンルにおいて興味深い活動を繰り広げている作家にフォーカスし企画展示、作品の販売を行います。
階段を下りた左側には<ヴューイング・ウォール>。この大きな壁面を生かし、アンディ・ウォーホル、ヨーゼフ・ボイスからキース・ヘリングまで、ワタリウム美術館のコレクション作品から選りすぐりの現代美術のマスターピースを展示します。
ライトシード・ギャラリーは神宮前の三角形の最深部、オン・サンデーズの小さな空間から世界をアートの光で満たしてゆきます。
<アクセス>
- 所在地
- 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3-7-6
- TEL
- 03-3470-1424
- FAX
- 03-3478-0809
- 営業時間
- <営業時間>
オン・サンデーズ&ライトシード・ギャラリー 営業時間11:00~20:00
- 定休日
- 無休
- Email
- onsundays@watarium.co.jp