¥3,300
進士五十八の日本庭園/Theory of Japanese Gardens(日英2ヶ国語版)
224ページ、カラー/モノクロ図版、ソフトカバー 日/英
税込価格:3,300円
グローバル時代にふさわしい「日本庭園」の全容がわかる本。
各国の歴史や風土・文化と切り離して考えることのできない「庭園」。なかでも独自のコンセプトによって発達してきた日本の環境空間「日本庭園」を、その底に流れる「自然共生」の知恵と「平和」への願いを横糸に、日本国内にとどまらない著者の広範な庭園・造園への知見を縦糸にして編まれた「日本庭園」研究の集大成。
明治神宮の森に始まり桂離宮庭園、浜離宮恩寵庭園からアメリカ・オレゴン州ポートアイランドのジャパニーズ・ガーデンまで、30に及ぶ名庭園の詳細を豊富な図版と解説によって紹介する。また日本庭園の特質をその歴史的変遷、空間・景観構成の手法、構成要素と細部技法によって分析し、日本文化を熟知しない海外の読者にも理解の糸口を掴みやすい構成となっている。
<著者プロフィール>
進士五十八(しんじ いそや、1944年 - )は、日本の造園学者、農学者、元福井県立大学学長、元東京農業大学学長、地域環境科学部造園科学科名誉教授。 公園デザイナー。 農学博士。 造園学・環境計画学・景観政策学を専門としている。
2007年 紫綬褒章、2015年「日本庭園と農の融合による”みどりのまちづくり”功績」などで「みどりの学術賞」を受賞。
主な著書に『グリーン・エコライフ (小学館)』『緑のまちづくり学 (学芸出版社)』『 ルーラル・ランドスケープの思想 (学芸出版社)』『 日本の庭園 (中公新書)』『 日比谷公園 100年の矜持に学ぶ (鹿島出版会)』など。
<目次>
序 明治神宮の森 - ⽇本⼈の⾃然観と近代⽇本の造園へ
第1章 庭園とは何か - ⼈が⽣きられる理想境
第2章 ⽇本庭園の特質 - ⾃然共⽣の造園思想
第3章 ⽇本庭園の変遷 - 神仏境域から諸国名所に遊ぶ回遊式庭園へ
第4章 ⽇本式庭園の空間・景観構成の⼿法:5原理:囲繞・縮景・借景・樹藝・ 然び
第5章 ⽇本庭園の構成要素と細部技法:「⾃然に順う」「⾃然に学ぶ」/植栽術、水工法、土の造形、石組・石造物、庭灯籠、庭橋、垣根術、庭園建築物、園路、敷砂術、風水術、生き物術、芝生術、季節術
第6章 現代に⽣きつづける⽇本庭園:30庭園解説 、仏寺・貴族の庭園、大名の回遊式庭園、近現代日米の庭園、用と景の調和・地方色・エコアート