¥8,910
ブラック・マウンテン・カレッジの機織り/アニ・アルバース、トゥルーデ・ゲルモンプレス、生徒たち
Weaving at Black Mountain College, Anni Albers, Trude Guermonprez, and Their Students
216ページ、90カラー+60モノクロ6図版、ハードカバー 英語
著者:マイケル・ベッグス、ジュリー・J・トムソン
寄稿:ブレンダ・ダニロウィッツ、エリカ・ウォーレン、ジェニファー・ニーリング
税込価格:8,910円
伝説的なブラック・マウンテン・カレッジにおける織物の役割と遺産についての研究成果を纏めた新刊。
米国ノース・カロライナにおいて1933-1957年にかけて開設された総合的芸術学校、ブラック・マウンテン・カレッジ(以下”BMC”)には、芸術家、建築家、音楽家などそうそうたる顔ぶれが集まっていた。しかしアニ・アルバースやトゥルーデ・ゲルモンプレスをはじめとする6人の教授陣が教えていた織物の授業については、これまで包括的に取り上げられる機会がなく、単なる工芸の授業として扱われることが多かった。しかし同校の織物プログラムは、学内で最も洗練され、成功を収めたデザイン・プログラムだった。テキスタイル・デザイナーのロア・カデン・リンデンフェルドやエルゼ・レーゲンシュタイナーといった専門家だけでなく、アーティストのレイ・ジョンソンやロバート・ラウシェンバーグ、建築家のドン・ペイジやクロード・ストーラーといった他分野の学生も含め、BMKの全学生の約10パーセントが少なくとも1回は織物の授業を履修していた。本書は、未発表の資料や記録写真を数多く収録し、同校のアートとデザインのカリキュラムにおいて、「織物」がこれまで想定されていたよりもはるかに大きな役割を果たしていたことを示している。
また、本書では個人および公共のコレクションからの数十点が紹介されており、その多くは初めて出版物に掲載されるもの。エッセイでは、ブラック・マウンテンの織り手たちによって育まれたつながりやネットワーク、カレッジにおける織りが、織りと工芸に関するより大きな潮流とどのように結びついていたのか、アニ・アルバースを通じて伝わったバウハウスの影響などについても言及している。さらにBMCの織物の遺産を今日に繋げ、それに呼応する5人の現代アーティストの作品も収録。
著者のマイケル・ベッグスはカリフォルニア州バークレーを拠点に活動するデザイナー、アーティスト。ジュリー・J・トムソンは、ノース・カロライナ州ブラック・マウンテンを拠点とする教育者、インディペンデント・キュレーター。