¥37,400
Archigram: The Magazine
2025年、32.4 X 38.5 X 4.2cm
11冊組クラムシェル・ボックスセット、トータル288ページ、102カラー/122モノクロ図版
編集・執筆:ピーター・クック
安藤忠雄、坂茂、ケネス・フランプトン、ニコラス・グリムショー、スティーブン・ホール、ビャルケ・インゲルスらによる寄稿。
税込価格:37,400円
建築界で最も影響力があり、革新的で愛されたアンダーグラウンド雑誌『ARCHIGRAM(アーキグラム)』が初めて完全な形で復刻されました。
コミック文化、ポップアート、サイケデリック、宇宙開発競争、SF、構成主義、バックミンスター・フラーに触発された、非常に影響力のある英国の集団「アーキグラム」は、1960年代建築の前衛を象徴する存在でした。
1961年に創刊された彼らの自主出版誌『アーキグラム』は、ローファイでありながら素材の工夫に富み、「ウォーキング・シティ」「プラグイン・シティ」「インスタント・シティ」といった先見的なコンセプトをその紙面上で発表。同時に1960年代の国際的な前衛運動をつなぐ役割も果たしました。アーキグラムは日本におけるメタボリスト、ヨーロッパのフライ・オットー、ユートピー、ハウス・ラッカー・コー、そしてアメリカのバックミンスター・フラーらと交流を持ち、チャールズ・ジェンクスやレイナー・バナムといった批評家たちからも支持されました。
アーキグラムの影響力。例えばリチャード・ロジャーズとレンツォ・ピアノによるポンピドゥー・センター。ベルナール・チュミやザハ・ハディドらのデコンストラクティヴィズム、フューチャー・システムズ、フォーリン・オフィス・アーキテクツ、ディラー・スコフィディオ+レンフロ、アンソニー・ダン&フィオナ・レイビーといった90年代・2000年代のモダニスト世代にもテクノロジーの可能性を追求する姿勢が受け継がれています。
この復刻版ボックスセットは全10号(1961年の創刊号1号から1974年の最終号9½号まで)のファクシミレを収録。チラシ、ポケット、ポップアップ式センターフォールド、ポスター、ゲートフォールドなどの特殊な印刷や製本も当時のままに再現されています。(ただし第9号に添付された種袋の種子は、国境を越えた輸送が不可能なため含まれていない。)
また今回のセットのために新たに編まれた冊子には、ピーター・クック、デヴィッド・グレアム・シェーン、レイナー・バナムによるエッセイ、安藤忠雄、ケネス・フラムトン、ノーマン・フォスター、ザンプ・ケルプ、デヴィッド・ロックウェル、パトリック・シューマッハーら建築界からの賛辞、主要概念と内容の索引、未公開のアーカイブ画像のスクラップブック、パートナーたちの出版物の書誌、そして伝記が掲載された、図版満載の読者ガイドが付属しています。
アーキグラム(ARCHIGRAM)
建築家グループ「アーキグラム」は、ウォーレン・チョーク、ピーター・クック、デニス・クロンプトン、ロン・ヘロン、デヴィッド・グリーン、マイケル・ウェッブによってロンドンで結成されました。1975年まで活動を継続。実験的なシンクタンクとして、雑誌、プロジェクト、展覧会などを手掛け、建築の実践に対する考え方の変化をもたらしました。それは、建築を静的で形態に基づく商品という概念よりも、プロセスと生活のための応答的な構造を優先するものでした。大衆文化の影響を受け、当時の技術進歩の急速な普及に対応し、また社会・政治的な不満の高まりを認識したアーキグラムの作品は、今日でも通用する機動性と柔軟性を重視したものと見做されています。