¥11,660
Fabrice Hyber: The Valley(展覧会図録/カルティエ現代美術財団、パリ)
256ページ、256カラー+モノクロ図版、ハードカバー 英語
価格:10,600円+税
2022年12月8日から2023年4月30日にかけてパリのカルティエ現代美術財団で開催されたフランス人アーティスト、ファブリス・イベール(ハイバー)の特別展カタログ。この展覧会のために制作された新作絵画を含む約60点の展覧に加え、イベールは美術館の中心に、あらゆる可能性とあらゆる形態の学びに開かれた学校を作り上げた。このカタログはアーティストが制作した絵画作品を収録するにとどまらず、同時に展示された数々のプロジェクトが紹介されている。中でも注目を集めたのは、イベールが1990年代にヴァンデ県に作り上げた農場や庭園、宿泊施設までを含む”渓谷(VALLEY)"と名付けられた大規模な屋外プロジェクト。本書には今日ではそれ自体が芸術作品となっているこの「渓谷」とアーティストのアトリエを写した数多くの写真、アーカイブ画像、テキスト、インタビューも掲載されている。また掲載図版の横に印刷されたQRコードにアクセスすると、作家自身による展覧会/作品ガイドの動画をを見ることができる。パスカル・ルソー(現代美術史家)、オリヴィエ・シュワルツ(ウイルス学者)によるテキストと、人類学者ブルース・アルバートと哲学者エマヌエーレ・コッチャとの2つの対談を収録。
ファブリス・イベール(ハイバー)は1961年生まれ。数学と物理学を学んだ後、1979年にナント美術学校(フランス)に入学。非常に早い時期から、ドローイングやペインティングだけでなく、彫刻、アニメーション、ビデオなど、多面的な表現手段で制作。生命、自然、環境問題に関心を持ち、1995年以来フランス西部の故郷で何千本もの木を植えている。1997年、史上最年少でヴェネチア・ビエンナーレ金獅子賞を受賞。2012年よりフランス芸術文化勲章オフィシエ。2018年にはアカデミー・デ・ボザールに選出。