erhard Richter：DRAWINGS 1999–2021
180ページ、80カラー図版、ハードカバー　英語
価格：7,500円＋税

1999年から2021年までに制作されたゲルハルト・リヒターの80点以上のドローイング作品を展示したロンドン、ヘイワードギャラリーでの「ゲルハルト・リヒター：ドローイング1999-2021」展カタログ。鉛筆や木炭によるドローイング、ペイントを施した写真シリーズに加え、カラーインクを用いたより絵画的な作品群も収録した。そのペインティング作品の圧倒的な存在感の影に隠れて見過ごされがちなリヒターのドローイングだが、インクと水彩による制作は、その初期からリヒターの絵画の発展において重要な役割を担ってきた。リヒターの最も初期の作品は1957年に制作された「Elbe」と題されたモノタイプのシリーズで、紙の上のインクの流動的な性質を追求した実験的な試みだった。本書収録の作品は、ペインティングの準備段階で描かれるスタディやエスキースとしてのドローイングではなく、初期の実験の継続形にして発展形と言えるもの。