オンサンデーズ オンラインストア

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2022/07/03 13:33

「日曜民藝販売所 ON SUNDAYS Mingei General Store」
開催期間:2022年7月5日(火)〜10月30日(日)
会場:オン・サンデーズ(ワタリウム美術館・地下書店)

7月12日よりワタリウム美術館で開催される「鈴木大拙展 Life = Zen = Art」に併せて、ミュージアムショップ・オン・サンデーズでは「日曜民藝販売所/ON SUNDAYS Mingei General Store」がスタートします。「日曜民藝販売所」は、鈴木大拙と深い親交を持ち民藝運動の創始者として知られる柳宗悦の『民藝』の思想、その活動と実践から生まれ現在も脈々と続く民藝の作り手たちの成果を、実際の制作物を通じて直感的に楽しんでいただける期間限定の民藝店。
鈴木大拙展を訪れた方のみならず、民藝や手仕事に依るものづくりに関心を抱く方たちが、直に作品を見て手に取り、インスピレーションを得られる機会となるでしょう。

<出展者>
小鹿田焼
谷口恵美子/型染くじら
前野直史/Studio Tabula Rasa(生畑皿山窯)
袖師窯
出西窯
阿部眞士/祐工窯
芝原信也/玄瑞窯
星耕硝子
クライヴ・ボウエン
ディラン・ボウエン
ジョン・リーチ工房
宮入圭太

<出展者プロフィール>(順不同)
小鹿田焼
九州・大分県日田市の小鹿田皿山地区で作られる“小鹿田焼(おんたやき)”。300年以上にわたって受け継がれてきた朝鮮系登窯による作陶を今日に伝えています。地元では「日田もの」と呼ばれていたこれらの陶器を「小鹿田焼」と呼ぶよう薦めたのは、1931年にこの地を訪れ、その作物に感銘を受けた柳宗悦。陶土や釉薬などの材料は全てを地元産、飛び鉋・刷毛目・流し掛けなどの特徴的な技法は代々の長子にのみ伝えられる一子相伝。釜を構えるのに適した山岳地形、川、森林から伐採される木材など土地の恵みを生かして作られています。

小鹿田焼:マグカップ


谷口恵美子/型染くじら
鳥取市福部町久志羅(くじら)に住居兼工房を構え、抽象的なのにおおらかで穏やかな型染の布を作る「型染くじら」の谷口恵美子さん。服飾の専門学校時代に訪れた倉敷民藝館で触れた民藝の佇まい、その背景にある柳宗悦の「用即美」という言葉に衝撃を受け遠方より通い詰めます。その後、嫁ぎ先の鳥取で型染に出会い作り手として活動を始めました。「◯と△と□が描ければ出来る」というお師匠さんの言葉に勇気を得、畑を一から切り開いて建てたログハウスで創作を続けています。

谷口恵美子/型染くじら:暖簾(タイ綿)


前野直史/Studio Tabula Rasa(生畑皿山窯)
京都の丹波地方に窯”Studio Tabula Rasa(生畑皿山窯)”を構える前野直史さんは、約25年前に生畑の地に移り住み作陶を続けています。その作品は古今東西の歴史の中で作られ使われてきた様々なモノから強くインスパイアされており、 スリップウェアなどの伝統的な手法で普段使いの生活雑器を作っています。

前野直史/Studio Tabula Rasa:チョーク描皿


袖師窯、Sodeshigama
明治10年の開窯から145年の歴史を持つ袖師窯。地元の陶土・原料を使用し、出雲に伝承された陶法を基礎に、各地の陶法を取り入れた「手造りで現代の暮らしに役立つ健康な陶器」造りを探求し続けています。地釉・柿釉・ゴス釉・辰砂等、様々な釉薬を巧みに使い分け、また掛分・抜蝋文・鉄絵・櫛目など多彩な手法を用いて生みだされる「暮らしのうつわ」は日々の暮らしに穏やかに馴染み、世代を超えて愛されています。
袖師窯:二色蓋物


出西窯、Shussaigama
島根県出雲大社から東へ約12キロ。松江市と出雲市にまたがる宍道湖に流れる斐伊川の辺、現在の出雲市斐川町出西に1947年の秋、幼なじみの5人の青年が立ち上げた陶窯「出西窯」。ウィリアム・モリスに影響を受け、河井寬次郎や濱田庄司、バーナード・リーチ、柳宗悦や柳宗理の指導を受けて以降、現在は15名の陶工が民藝の素朴で健康な美を心がけ、器を作り続けています。

出西窯:コーヒー碗・皿 リーチ型 呉須


阿部眞士/祐工窯、Yukougama
福岡県北九州市八幡東区河内、小高い山の山中に工房を構える「祐工窯」。窯主の阿部眞士さんは福岡市の鴻臚遺跡から出土した青磁花紋碗の復元事業に参加したことや、古伊万里の魅力を知ったことで磁器に力を注ぎ作陶しています。李朝や古伊万里の流れをくむ白磁が中心で、色絵やルリ釉なども作られています。手仕事にこだわり、ひとつひとつ丁寧にろくろを回してつくる磁器は、透き通るような白味と温かみのある質感が魅力です。

阿部眞士/祐工窯:白磁口紅飯碗


芝原信也/玄瑞窯
1982年大阪生まれの芝原信也さんにより2009年に開窯した玄瑞窯(げんずいがま)。日常の器をメインに、地元・鳥取の自然に見出される美しい色(日本海の夏の海や梨の色)や温かさを形に取り入れながら制作。今回は色褪せたインディゴブルーのようなみずみずしい青色が特徴のコーヒーカップやプレートを出品。

芝原信也/玄瑞窯:フリーカップ


星耕硝子、Seiko Glass
長閑な農村風景が広がる秋田県・仙北平野で納屋を改造した工房を営む伊藤嘉輝さん・亜紀さんによる吹きガラス工房。端正で丁寧に作り上げられた吹きガラス作品が特徴。ガラスという素材を用いながら手に馴染み「暖かく柔らかい」独特の魅力を持っています。

星耕硝子:ポケット瓶


クライヴ・ボウエン、Clive Bowen
ウェールズのカーディフ・カレッジにて絵画を専攻後、1964-1968年の4年間、バーナード・リーチの次男、マイケル・リーチに師事。その後マイケル・カーデューのアシスタントなどを経て、1971年イングランド西部デボン州に窯を開設、現在に至る。地元の赤土を使用して、英国の伝統的なスリップウェアを中心に制作。縦型円筒形の薪窯で1040-1060度の低火度で約24時間窯焚きを行う。英国陶芸家協会フェロー。

Clive Bowen:Large Teapot


ディラン・ボウエン、Dylan Bowen
1967年生まれ。父であるクライヴ・ボウエンと母方の曽祖父であるバーナード・リーチの作品に囲まれて育つ。父クライヴのもとで修業の後カンバーウェル美術学校で陶芸を専攻。現在は妻のジェーンと共にオックスフォードシャーで作陶している。この10余年は、造形を優先させた大胆な抽象表現の作品を発表。絵付けにおいても、コントラストの明快なスリップを掛けたり、線状に描いたり、筆で塗るなど独自の手法を試みている。

Dylan Bowen:Cut Shape


ジョン・リーチ工房、John Leach's Muchelney Pottery
バーナード・リーチの孫として、コーンウォール州セントアイヴスに生まれたジョン・リーチによって設立された工房。ジョンはバーナード、デイヴィッドの下で修行を積んだ後、1965年に独立しサマセット州 のマチェルニー村に工房を築いた。窯はバー ナード・リーチの工房と同様の3室の登り窯。ジョン・リーチは2021年に他界したが、現在は1990年代からジョンと一緒に同工房で陶工として仕事をしてきたマーク・メルボルンが中心となって作品の制作を続けている。

John Leach's Muchelney Pottery:Coffee Pot, Mug and Creamer


宮入圭太、Keita Miyairi
1974年生まれ、東京都出身。ソフトビニール製玩具原型師を経て型染作家となる。紙、布などのトラディショナル・スタイルの型染め作品から、ラグマット、Zineなどコンテンポラリーかつドープなアイテムまでを制作。海外の若手アーティストとの親交も深く、サンフランシスコ在住のTyler Ormsbyとのコラボレーション・アイテムも出品。今回の「日曜民藝販売所 ON SUNDAYS Mingei General Store」のポスター図案、ロゴを制作。

宮入圭太:型絵染


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