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2021/03/06 15:38

昨年末にオン・サンデーズの地下書店に誕生したライトシード・ギャラリー。
第2回展示は2013年にワタリウム美術館で自身初の回顧展を行ったフランスのアーティストJRをとりあげます。

JRが所有する世界最大のギャラリー、それは街。パリ郊外からニューヨークのストリート 、リオ・デ・ジャネイロのファベーラ、ケニアのキベラから東京まで。普段美術館に足を運ぶことのない人々も街を歩けばJRの作品に目が留まります。JRの手にかかれば、あらゆる壁や橋、階段が、無名の人々の巨大ポートレートで埋め尽くされます。

10代の頃からパリのストリートでグラフィティをはじめたJR。当時はFace 3というタグネームでボミング。2000年頃から写真を用いた表現に移行したのも、たまたまパリ地下鉄で拾った古いカメラがきっかけということです。当時のパリは労働者や貧困にあえぐ人々による暴動が頻発、JRとその周辺の若者たちはその様子を至近距離で目撃していました。目の前の状況をフィルムに収め、それをコピーしたものを町中に「ペースト」するという現在につながるスタイルが生まれたのです。
エアゾルから紙と糊に制作手法は移行しましたが、いずれは消されてゆくのがストリート・アートの宿命。その活動のクロニクルとして、活動の初期から現在に至るまで製作し続けているのが今回展示する精緻な色彩を再現したリトグラフです。


同時にフランスのリモージュ地方で150 年に渡る磁器製作を行う BERNARDAUD 社との職人的な共同作業によるセラミック・エディション


現代アーティストとのコラボレーションを「ソーシャル・インパクト」を生み出すビジネスとして展開する THE SKATEROOM からリリースされたスケートボードも限定販売します。 


アーティスト・プロフィール
JR(ジェイアール)

1983年パリ郊外に生まれる。
1996年よりグラフィティをはじめる。
2011年、TED賞を受賞したJRは世界規模の参加型アートプロジェクト「Inside Out」に着手。
世界中の人々が自身の大判ポートレートを街中に貼ってメッセージを届けるというこのプロジェクトには、2020年現在140を超
える国で42万人以上が参加。2013年には宮城県気仙沼、福島県いわき市など東日本大震災の被災地でも行われた。
近年の活動として、リオ・デ・ジャネイロ五輪における建設用足場を用いたインスタレーション(2016)、ヌーベルヴァーグのレジ
ェンド、アニエス・ヴァルダと共同制作したドキュメンタリー映画「顔たち、ところどころ(2017)」、パリのルーブル美術館の
ピラミッドの壮大な騙し絵的インスタレーション(2016)、サンフランシスコ近代美術館で披露された1,200人の日常生活を描くデ
ジタル壁画「The Chronicles of San Francisco(2019)」など。現在ニューヨークを拠点に活動するJRは、2018年にTIME誌の「世
界で最も 影響力のある100人」に選ばれた。

JR作品集

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