¥8,800
Travels Over Feeling: Arthur Russell, A Life
304ページ、336カラー/モノクロ図版、ハードカバー 英語
価格:8,000円+税
「アーサー・ラッセルは、私がこれまでに会った、あるいは一緒に演奏した中で最もソウルフルなミュージシャンのひとりだ。本書は、数少ない本だけがなしうる方法で、彼を生き生きとよみがえらせている」
ローリー・アンダーソン
アレン・ギンズバーグのためにチェロを演奏し、トーキング・ヘッズに加入しかけ、カニエ・ウェストによってその楽曲がサンプリングされた、1970~80年代の前衛的なミュージシャン兼プロデューサーのアーサー・ラッセル。生前は控えめなカルト的人物として知る人ぞ知る存在でしたが、近年その作品が発掘され改めて称賛されるようになりました。彼の驚くべき作品の数々は、1992年の没後数十年が経った現在、いくつかのコンピレーション音源、再発盤、カバー アルバム、伝記、さらには映画などを通じて再び注目を集めています。ラッセルは、1980 年代初頭にパラダイス・ガレージなどのクラブで活動し、その作品はシカゴ、イビサ、その他の地域にも広がりました。また驚くべきこことに、カニエ・ウェストは2016年の楽曲「30 Hours」でラッセルの曲「Answers Me」をサンプリングしました。自身の音楽のジャンル分けを拒否したラッセルは、フィリップ・グラス、デヴィッド・バーン、ローリー・アンダーソン、ジョン・ケージ、アレン・ギンズバーグらとともにニューヨークの活気あるアヴァンギャルド・シーンの一翼を担うと同時に、急成長するディスコ・シーンにも深く関わりました。またニューウェーブや死後に発表されたフォークソングに至るまで、ジャンルや時代を超越した影響力を持つ作品を作り続けました。
本書『Travels Over Feeling』は、ニューヨーク公共図書館の「アーサー・ラッセル・アーカイブ」から発見された膨大なエフェメラと、ラッセルに最も近かった人々の個人的なコレクションを収録。未公開の映像資料、手書きの楽譜、レコード・ジャケット、フライヤー、歌詞、ライブ写真、書簡、ドローイングをラッセルの共同制作者、同時代人、家族、友人への広範なインタビューと組み合わせ、過去50年間で最も個性的なアーティストの真の姿を明らかにする一冊です。
アーサー・ラッセルとして知られるチャールズ・アーサー・ラッセル・ジュニア(1951年5月21日-1992年4月4日)は、アイオワ州出身のアメリカのチェリスト、作曲家、プロデューサー、歌手、ミュージシャンであり、その作品は様々なスタイルに及んでいる。カリフォルニアで現代作曲とインド古典音楽を学んだ後、1970年代半ばにニューヨークに移り住み、ロウアー・マンハッタンのアヴァンギャルド・コミュニティと、深い関わりを持った。